アルテプラーゼ |
23:37 |
土曜日の夜9時過ぎ、私は寝巻きでふとんにゴロゴロ。
リビングで電話にでていたハズが、呼んでいる。
「お母さんからだ。お父さん倒れたらしい。」
ハズに連絡待ちで待機してもらい、埼玉の国際医療センターに辿り付いたのは、夜11時。
母は、野良着のTシャツにジャージ、裸足にサンダルつっかけてバスタオルを肩に巻いて待合室に一人でいた。
夜8時過ぎ、テレビを見ていた父が急に意識を失なったのだそうだ。
寝巻き姿だった母は、キノミキノママで救急車を呼んで今までここで何時間も座っていたそうだ。
かわいそうに・・・。
「これをやってもらっているの。上手く行けば三割位の人は、元の状態に戻るだって。でも、危険な治療らしいの。」
お医者さまのメモにはアルテプラーゼ静注療法と書かれている。
血液の流れを良くして脳に詰まった血液を溶かし、脳梗塞に進まない様にできるらしい。
しかし、同時に別の出血を起こし命を失う場合があるそうだ。
私が到着して1時間以上たっても集中治療室からは何も言ってこない。
「どうしたのかねえ。」
説明書きには、1時間位点滴とある。
もうとっくに1時間たってるから出血起こるならとっくに起こってるだろう。
大丈夫なんだよ・・・と母に言ったものの、上手くいってればとっくに血栓が溶けてるんじゃないかな・・・と内心不安になった頃、ハズも町田に住む妹も駈け付けてきた。
日も変わり朝の3時過ぎ、お医者さまから説明があった。
アルテプラーゼを使用した血栓溶解療法は、上手くいかなかったそうだ。
そこでお医者様は、すぐに血管に詰まった血栓をカテーテルで欠き崩す手術を開始。
あと少しで血栓を全部取り除くところまできたが、発病から6時間経ちこれ以上カテーテルの作業を続けると却って血管を傷つけ危険と判断したそうだ。
「残念ですが、脳梗塞は防げませんでした。力が及びませんでした。」
・・・そんな、・・・父が運び込まれて6時間近く大変な治療に力を尽くしてくださった上にこんなに丁寧に説明をして下さって、なんとお礼言ったら良いか・・・。
数時間後、父に面会した。
静岡に嫁いでいた妹も間に合った。
ハズの名前を呼んだり、今日は、車できたのか・・・とたずねたり案外話が通じた。
しかし、お医者さんは、脳梗塞はまだ進行中でいつ心臓が止まるかわからない危険な状態だと説明。
翌日に面会した時は、もう父の意識はなくなっていた。
けれど脳梗塞後の危険、脳の腫れを防ぐ治療は、上手くいっているとの事。
週末には、命は取り留めたと言ってもらえた。
そこで、1週間ぶりに帰宅。
クーラウのトリオを吹いてみた。
うーーん、これは大変。
発表会でやったばかりのベームの変奏曲も吹いてみた。
おお!!まだ、できる、できる。
家族の命の心配をしないでフルートが吹けるのはいいなあ。
今日、1週間ぶりに残業して仕事から帰ると
父に面会に行った母から、父が目を開いて、良く聞き取れないけれど色々喋っている・・・
と連絡があった。
いやあ、ホッとしました。